犬のチェリーアイ(瞬膜腺脱出)について│術後の経過観察もしっかり行うことが重要

犬のチェリーアイ(瞬膜腺脱出)について│術後の経過観察もしっかり行うことが重要

犬のチェリーアイは、瞬膜(第三眼瞼)腺脱出とも呼ばれ、目頭の部分に赤色の結節が突発的に認められる状態です。放置しておくと、乾性角結膜炎を引き起こす可能性があるため、治療が必要です。本記事では、チェリーアイの症状や好発犬種、治療方法などについて解説していきます。 症状 犬のチェリーアイでは、下の画像のように目頭の部分に突如として赤色の結節がみられます。 これは、瞬膜が脱出した状態であり、発症後数日は、脱出と消失を繰り返します。他にも、以下のような症状がみられることがあります。 ・目の充血(結膜炎)・目やに・粘膜の出血...
犬の膝蓋骨脱臼について│グレードに合わせて最適な治療方法を選択することが重要

犬の膝蓋骨脱臼について│グレードに合わせて最適な治療方法を選択することが重要

犬の膝蓋骨脱臼は、膝にある膝蓋骨が正常な位置からずれて、脱臼してしまう病気です。悪化すると前十字靱帯断裂や骨の変形を引き起こすため注意しなければなりません。本記事では、犬の膝蓋骨脱臼の症状と原因、診断、治療方法について解説していきます。 膝蓋骨脱臼の原因 犬の膝蓋骨脱臼の原因は、膝蓋骨や大腿骨の滑車溝に先天的な構造異常がある場合や発育過程で十分に骨や筋肉が発達しない場合が考えられます。...
犬の臍ヘルニアについて│避妊去勢手術などと同時に麻酔をかけて整復することも多い疾患

犬の臍ヘルニアについて│避妊去勢手術などと同時に麻酔をかけて整復することも多い疾患

犬の臍ヘルニアは、お腹の臍(へそ)の下にある筋膜が閉じずに腹腔内の脂肪や臓器の一部が出てきている状態のことです。 本記事では、犬の臍ヘルニアの症状、診断方法、治療方法についてそれぞれ解説していきます。当院でも多くの症例がある疾患ですので、実際の診療をイメージしながら、内容を確認していきましょう。 犬の臍ヘルニアとは 犬の臍ヘルニアは、お腹の臍(へそ)の下にある筋膜が閉じておらず、腹腔内の脂肪や臓器が体外に脱出している状態のことです。...
犬の鼠径ヘルニアついて│触診と画像検査で正確な診断を行う

犬の鼠径ヘルニアついて│触診と画像検査で正確な診断を行う

犬の鼠径ヘルニアは、足の付け根の股の部分にヘルニア孔が形成されて、膀胱や消化管などの腹腔内の臓器が脱出している状態です。進行すると、病変部に痛みや炎症が起きる可能性もあるので、注意が必要です。 今回は、当院でも頻繁に遭遇する症例である、犬の鼠径ヘルニアの症状、診断方法、治療方法について解説していきます。 犬の鼠径ヘルニアとは 犬の鼠径ヘルニアは、足の付け根の隙間である鼠経部から腹腔内の臓器が脱出している状態のことです。原因としては、先天的なものであったり、交通事故などの強い衝撃でヘルニア孔が開いてしまったりすることがあります。...
犬の歯周病について│高い治療効果を得るためには麻酔下でのスケーリングや抜歯が重要

犬の歯周病について│高い治療効果を得るためには麻酔下でのスケーリングや抜歯が重要

3歳以上の犬の80%は歯周病を患っていることが報告されており、放置すると全身の臓器にも悪影響を及ぼします。 また、歯石は汚れが歯に付着してから3〜5日で形成されていきます。 そのため、習慣的なデンタルケアと定期的なチェックを行い、歯の健康状態に異常があれば早期に対処することが大切です。 本記事では、当院でも多くの症例がある、犬の歯周病の症状、診断、治療方法などについて解説していきます。 犬の歯周病の症状について 犬の歯周病の症状は、歯の症状以外にも以下のようにさまざまな症状が見られます。 ■犬の歯周病の症状 ・歯茎の炎症、腫れ...